ほぼ廃人と化した女が吐く、ネガティブ詩や散文
守秘義務 と言うのは、医師や臨床心理士 となると
密室で二人きりの世界。
守秘義務も、非常に解りやすいし、守りやすいものだ。

しかし、精神保健福祉士と言うのは、勤務先によっては複数の利用者相手。
守秘義務も、ちょっと難しいと言うか、複雑なものになって来る。

「ねえ、ナレイさん。
カズコさんに聞いたんだけどさ、ヒロコさんてうつ病なんだって?」
なんて軽く聞かれてしまうこともある。

そんなとき、「ああ、ま、最近体調が悪いみたいねー」と
さらっと交わすようにして
その 問いには乗らないようにしたり。

精神保健福祉士実習中、実習先施設の内容について

私の出た大学には、学内サイトと言うものがあるので、
同じ福祉職を目指す、或いは現役福祉職員学生仲間、
本当は、
利用者との会話や出来事の中に気づくことがあったりして、書きたかった。
しかし、そこは大学関係者しか見れないとは言え やはりサイト。

僅かな比喩表現に留めて、具体的な内容は一切書かなかった。

それは、私個人のことならある程度何を書いても私の責任。
構わないけれど、
実習先の利用者となるとそうは行かないと思ったから。

実習先指導者の言葉が忘れられなかった。

私たちは、利用者さんとの信頼関係、すっごく大事にしているんだ。
何年もかけて。だから、その辺だけはわかって欲しい。


彼はそれしか言わなかったし、私も

なんて言うのだろう・・・。

私は期間限定だからいいさ。

でもあの人たちは何年もかけて苦労して苦労して
利用者とのいい関係を築き上げてきているんだ。
その気持ち、その長い長い歴史、に思いを馳せると、
安易に書けない・・・そんな気がして。

ある利用者が満面の笑顔で事務所に入って来る。
その笑顔の背後に、どれだけたくさんの人間が、
どれだけ沢山の汗や涙やときに血まで流して、何年かかって
今のその笑顔に至るのか、と思うと、書けなかった。

もし私がヘタをすれば、その関係をぶち壊すことにもなりかねないような・・・
そんな気さえした。

あの実習指導者が大事に大事にしているものを壊したくなかったんだ。

守秘義務 と言うと、やれ個人情報保護法だとか、漏洩だとか
そんなことばかりが先行して考えられがちだけど、

私の思う守秘義務は、

大事にしたい人の大事な関係をそっと守ることだと。
そしてときに、大事にしたい人が壊れそうなときには、
守秘義務を冒してでも、守ることだと。


そのためには、書きたくても書けないときもあるのだと。

2010.9.5(修正及び加筆)

そして「敢えて書かなかった」と言う私の選択は
改めて今、正解だったと思う次第である。
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【2011/07/04 06:55】 | PSW(精神保健福祉士)
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